ワクワクを抱きしめて、女の子の人生を応援する。《後編》

ワクワクを抱きしめて、女の子の人生を応援する。《後編》

「ワクワクを抱きしめよう」と言葉にしたところから、わたしはスタートを切った気がしています(あさぎーにょ)
あさぎーにょさんがプロデュースするPOPPYの「Embrace Your WakuWaku.」というキーメッセージ。今回のプロダクトへの想いを伝えるには、まずはそこに立ち返って聴いてみる必要がある。

話は、五年半前に遡る。

それまで、なんとなくの⽇々を過ごしていた。⾳楽活動をしたくて上京し、⼤学も⼀年で辞め、先⾏きの⾒えないまま新宿で路上ライブ。⾃分がやっていることが本当に好きなのかどうかもわからない。未来の“何か”につながっているのかも想像できない。そう落ち込んでいた只中ではじめたのがYouTubeだった。

それは小さなワクワクからはじまった。次第にそのワクワクは膨らんでゆき、叶えたい夢が増えていった。YouTube活動を続けながら、“自分が何を伝えたいか”を探している中で見つけたメッセージ。

「ワクワクを抱きしめよう。」


あさぎーにょ:「わたしのやるべきことって、これだよね」

そこから、⾃分の志す⽅向が明確になっていきました。⾃分の⼩さなワクワクに素直になった。だんだん⼩さなことでも⼤切にできるようになり、そのワクワクは広がっていった。そして、⼀つひとつ叶えていくことができました。だから、わたしはこの「ワクワクを抱きしめよう」を⼈⽣のテーマとして、たくさんの⼈に伝えていきたい。

それが“わたしらしさ”だし、最⼤限に⼒を発揮できる⽅法なのだと気付きました。

この商品は、その想いが前提として生まれている。女の子たちがこの下着と出会ったり、身につけたりすることで、ワクワクしたり、その時の気分に立ち戻ることができる。ワクワクに素直になって、抱きしめること。それが、女の子の人生を応援することにつながる。

「ワクワク」と「ドキドキ」の違い

あさぎーにょ:ドキドキやウキウキは、確定している未来に対して興奮している感覚です。「明日、誕生日なんだ」とか「明日、デートなんだ」とか。ワクワクは、まだ見ぬ不確定な未来に対するもの。不安や恐れがあったとしても、「自分は好きかも」という未来に対して期待する気持ち。

とはいえ、不確定な未来だからこそ、成功するとかしないとか、大丈夫なのかな?とか、傷つくじゃないか?とか、そういう迷いは必ずある。その時に、自信を持てるような、味方になってもらえるようなお守りのような下着をつくりたい。そういう想いを込めました。

十回に渡るミーティング。商品ができるまで、構想を含めて一年半の歳月を重ねた。手に取った人のこころが湧き立つような下着──表面的なかわいさだけではなく、その人が手に取った時に起こる“ワクワク”をプロジェクトに落とし込んでゆくこと。それらの課題と向かいながら対話を重ねた。

木田:通常は企画がスタートしてから商品がお店に並ぶまで一年かかるところ、今回のコラボ企画は一年半と、じっくりと向き合って開発を進めました。

あさぎーにょ:世界観を共有して、コンセプトをつくったり、デザインへ落とし込んだりするだけではなく、実際に下着を身につけて着心地を比べたり。ディティールまで気を巡らせて、確認しながら進めていた時間もあります。途中でワイヤーブラから364へと変更したり、いろいろとむちゃぶりもありましたもんね(笑)

木田:実現できないことは、素直にお伝えして相談させていただきました。別の選択肢を提示したり、新しい方法を一緒に考えたり。快く話し合いをしていただけたことが印象深いです。

コラボレーション先様の想いを実現することが、わたしたちの責任でもあります。丁寧につくり込むことができ、あさぎーにょさんらしい世界観を実現できたことをとてもうれしく思っています。

あさぎーにょ:わたしとしては、すべて叶えていただいた感覚で。ウンナナクールさんには感謝しています。諦めたことは一つもないです。

POPPYでは洋服をディレクションされていますが、今回あさぎーにょさんにとって初の下着の制作となります。あらためて、今のお気持ちをお聞かせください。

あさぎーにょ:下着は、手に収まるサイズの布の量でつくることになります。それだけに、この小さな世界に可能性を感じました。

また、肌に直接触れるものなので、ナイーブな存在です。洋服とは異なり、“使いやすさ”や“心地良さ”がマストになります。ぱっと見た時の印象だけではなく、機能性や身につける人の内面を想像しながらつくりました。

つけてみると、肌も顔色もぱっと明るく映えて、下着もかわいく感じます。出来上がったサンプルをつけてみると想像を超えてかわいかったので、自撮りしてウンナナクールのみなさんに送りました。

木田:自撮りが届いた時のこちらの興奮をお伝えしたいぐらいときめきました(笑)
ウンナナクールだけでは実現できなかったかわいさが満載で、あらためてあさぎーにょさんらしさを下着として表現できたと実感しました。

ウンナナクールの「女の子の人生を応援する」というキーメッセージを受けて、世の中の女の子へ向けてのメッセージを。

あさぎーにょ:「ワクワク」と聞くと、もしかすると「ポジティブ過ぎて疲れてしまう」や「わたしとは無関係かも」などと感じる人もいるかもしれません。でも、本当に些細なこと──好きな人と一緒に食事したり、自分の好きな映画を観たり、仲のいい友達と遊びに行ったり──そういう時は、胸が弾んでいるはずで。そのワクワクを抱きしめていけば、それがどんどん大きく膨らんでゆく。

「わたし、ワクワクしてるかも」
「この場所に行けば、ワクワクが待っているかも」
「これを信じていゆけば、夢ができるかも」

そのように、ワクワクはどんどん膨らんでいくものだと思っています。最初のその小さな弾みを逃さないように抱きしめる。それを逃してしまうと、自分のことを信じることができなくて「わたしってこれを好きでもいいのかな」と疑ってしまう。

そんな時に、この下着がお守りとなって「わたしはこれでいいんだ」と自信を持って自分の好きなことを大切にできる。

そうなってもらえるとうれしいです。

profile

あさぎーにょ

ワクワクを抱きしめようをテーマにポップで温かい“ポピー“な世界観を幅広い分野で表現するクリエイティブアーティスト/アートディレクター/YouTuber
SNS総フォロワーは300万人を超え、音楽、ファッションと幅広い分野で活躍中。
2021年には自身がディレクターを務めるアパレルブランド「POPPY」の実店舗を原宿につくる。
その他にもアートディレクターとして唯一無二の世界観を詰め込んだ作品を生み出し続けるなど、多彩な表現力で人々の日常にポップを届ける。

インタビュー/編集 : ダイアログ・デザイナー嶋津

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